病んでいる人々？ 9

これは私と隊員T、隊員T2の話。

NAM戦装備を収集しはじめて日が浅く、サバイバルゲームの準備をしていた時、

私：「あれ？お前のHサス（H型サスペンダー）、ちょっと形が違くねぇ？」

隊員T：「おお、そう言われてみれば違うじゃん！金具の形がプレス状になってないよ〜。」
※M1956H型サスペンダーは初期型と後期型に別れ、後期型の金具がプレス状になっており、もっとも流通していいた

私：「なんだそれ！韓ちゃんものじゃないの！？」

当時、軍放出店にはハングル文字が入っていた米軍物と同じ物が多くあり、

我々はそれらを純正の米軍物と区別し、韓ちゃん物と呼んでいた。

隊員T：「なんだよー、これ韓ちゃん物？？まじぃ？？」

私：「これ、完璧に米軍が韓国に渡したものじゃないよ。それか韓国純正品じゃねーの？」

隊員T2：「うんうん、絶対そうだよ、米軍でこんなの見たこと無いよ！」

隊員T：「えー、なんだよー、ほんとに韓ちゃん物かよー、超失敗したよー。」

隊員T2：「やっぱ使うなら米軍物だべ！買って来いよ！！！」

隊員T：「ちぇ、わかったよ・・・。買ってくるよ！」

隊員Tはその後、金具がプレス状になっているHサスを購入してサバイバルゲームに参加した。

私：「あれ、買いなおしたんだね。」

隊員T2：「だったら前のやつ、いらないべ、俺、ゲーム用に使いたからくれよ！」

隊員T：「しょうがねーな、やるよ！！」

隊員T2：「さんきゅー！」

それから時が流れ・・・・・

私と隊員T、隊員T2と軍装ついて熱く語っていた時のことだった。

隊員T：「あ！そーいえばさぁ、お前らさ、覚えているかよ！？」

私：「なにを？？」

隊員T：「人のHサスが韓ちゃん物だとか言ってたけど、あれ貴重な初期型のHサスだったじゃねーか！それもロング！！」

そう、隊員Tが手放したものはレアアイテムの部類に入るH型サスペンダー初期型のロングタイプであった！

あの後、知識や資料も増えてようやくわかったことである。

私：「えへ（かわいく）、そんなことあったけ？」

隊員T2：「まぁまぁ過去のことだから、はははは！」

隊員T：「だーでたよ！これだよ！ただであげた俺が馬鹿だった！おまえら最低だ！！くそーー！」

隊員Tの叫び声はいつまでも私達の心に響き渡り、大きな教訓として胸に刻み込まれたのだった。

そのHサスは今も隊員T2の大事なコレクションとして保存されている。